『流星を打ち砕け』の表紙はどうやって作られたのか。ポイントは《読まなくても内容が分かる》


 初期の案。プロットを書く前に描いた。英語の題はBreak Shooting Starになっているが、最終的にはdawnをつけてBreak Dawn Shooting Starにした。
 千秋の髪形はこの時にもう決まっていた。彼女が持っているのはポロで使うマレット。作中ではハンマー杖と呼ばれているが一度しか挿絵で出てこない。
 ちなみに初期案では千秋が大人で、世界で一番美しいという設定になっていた。

 
 黄色と青だけでは弱いのではないかと不安になって色を塗った。どうしても葦毛感が出せなかったし、そもそも配色が悪い。これなら二色で勝負する方がマシだと思った。 
 なぜ『流星を打ち砕け』は青と黄色なのか。それは何かの本で青と黄色の組み合わせが、これからの時代に流行ると何かで読んだから。自分の色彩感覚は信用しないけれど、他人のは信用する。もしかしたら間違っているかもしれないね。でもそれを鵜呑みにするのも自由だ。


 題名と作者名を中央に置いた。黒ボックスがあるのは文字を見やすくするため。


 上三つの絵が気に入らなかったので、推敲中に描いた。挿絵を何枚も描いた後なので、ちょっと腕が上がっている。
 クッキーの鼻がちょっと切れているのは内緒。


 表紙を見ただけで内容が分かるようにするため。そしてテキストの変形をおぼえたばかりで、文字で何かやりたかった私が試しに作ったもの。これを表紙にするつもりはなかったが、これで下の表紙を思い付いた。


 どう見ても『スターウォーズ』のOP だけど、ここから新案のヒントを得る。ポイントは《読まなくても内容が分かる》だ。


 隠した方が良いんじゃないかと青い色で枠を作り、そこに題名と作者名を入れてみた。上下に分けて大字にするというのは気に入った。自分勝手な感覚だが上下の合わさるところに中心点が来るからバランスはとれていると思う。


 決定案。どこか怪文書っぽい。創作のヒントはフランスで盛んだと言われているコラージュという手法(そもそもコラージュがフランス語)。ピカソも手を出したことがあるのだとか。作中の挿絵をこれでもかとバラまいた。本を開かなくても、こんな感じのことがあるんだなと分かる。挿絵は全部で50枚近くあるけれど、収まりきらないので20枚ちょいにした。これこそ小説の《顔》としてふさわしい。表紙に惹かれたら是非中身も読んでいただきたい。もちろん惹かれなくても。